ぶたいうらのうら

アメリカにて舞台音響を学び始めて2年。日に日に図太くなっていく留学生の日常。

アメリカで交通事故に遭う 1日目 ー事故の瞬間ー

もう3週間も経っちゃったけれどここで私が人生で初めて、しかもアメリカで、車にぶつかられた日のことを思い出して書いてみようと思う。

 

2月23日土曜日15時過ぎ。天気は曇り。

ミュージカルのLoad-in(仕込み)を翌日に控えたその日、私は徒歩で最寄りのスーパーへ食品を買いに行くところだった。

いつも通る交差点で信号待ち。私の歩行者信号が白く点灯(Go)のを確認してすぐ歩き始めて数歩のところだった。

ボン、という鈍い音がしたと思ったら私の右太ももに何か当たってるではないか。

 

え、赤いダッシュボード、車か?え?ぶつかられた?

 

事故の瞬間スローモーションになるって聞くれどまさにそんな感じだった。

吹っ飛ばされることはなく、わずかの間私の右脚は踏みとどまったが痛みか衝撃かでよろけ私はゆっくり歩道の上で横たわった。

 

あ、私事故ったのか。右脚が変だけど、よかったまだ生きてる。早く交差点から出なきゃ。

 

なんとか左脚を頼りに立ち上がり、右脚を引きずりながら歩道を渡り、目の前の塀の上に座った。

 

事故った時って本当に頭働かない。自分を打った車がどこに行ったのかも確認し忘れたし、しばらく呆然としてた。頭にあったのは、まだ生きてる、大丈夫、だけだったもの。

 

運よく事故の目撃者っぽい女性が駆け寄って来て大丈夫か聴きながら手を握ってハグしてくれた。この後残念ながらこの女性は警察が来る前にどっか行ってしまったが。

すると別の女性も来てひたすら"I didn't see you, I didn't see you!"とばかり言ってくる。

この時の私の頭は本当にパニック状態だったんだろうな。そう、この人が私にぶつかった張本人だとその後警察が来てから気づいたんだ。

 

私:Do you have any security cameras or that sort of stuff around here? ここら辺にセキュリティカメラとかってあるの?

警官: Yeah, there should be. But she admitted. あるはずよ。でも彼女認めたから?

私:What? 何て?

警官:She admitted. Do you understand it? 彼女(事故起こしたことを)認めたから。言ってる意味分かる?

 

 

今思えばこの時警察が記入したaccident reportの番号とドライバーの免許証、保険、住所・連絡先を全て把握しておくべきだった。名前と電話番号だけ交換して別れてしまった。車の写真は撮ったけれど。

 

Ambulanceも来たけれど、膝にでっかいbruise(あざ)だけ負っただけの軽傷だったからか”病院すぐ行きたい?行きたいなら乗せて行くけど・・・”という反応。救急車は高額請求が来るということだけ頭にあった私はつい断ってしまったが、今思えばそれも訴訟とか保険請求の時に低く見積もられる可能性があるから間違いだったな。

 

救急隊員:痛みが酷くなったら病院行きなさいねー

 

そのまま帰宅して即自分の保険、オハイオ州の交通事故に関する法律を調べ始めた私。←遅い、本当は留学前に知っておくべきだったけれどやっぱり実際遭遇しないと学ばないアホです

 

翌日から大学のミュージカルの準備が始まること、やっぱり右脚が体重全く掛けられないくらい痛いし、それからオハイオ州はat-fault basisで事故を起こした側が被害者の損失をカバーする責任があることを知りやっぱり病院でに診てもらうことを決意。

その日の夜大学のタクシーを拾ってERに行きましたよ。。。

ーER編へ続くー

 

---おまけ---

家に帰って最初に会ったのがハウスメイトのBィ。“実は今日車にぶつかられてね…”と話したところ、私があまりにも淡々と説明するせいか彼女途中から笑い出して、つられて私も笑い出して二人で爆笑という始末。こんな時笑い飛ばしてくれる友達がいてくれただけで肩の力が抜けた私でした。